サイマルキャスト機能

概要

サイマルキャスト (Simulcast) は配信時に 1 つの RTCPeerConnection から複数種類のエンコードした映像を配信する技術です。

映像を配信する際、 Sora に対して、 1 つの RTCPeerConnection で複数種類のエンコードした映像を送信することにより、 受信者がどの映像を受信するかを選択できるようになります。

注意

現時点でのサイマルキャストの仕様

libwebrtc にハードコードされています。

https://chromium.googlesource.com/external/webrtc/+/master/media/engine/simulcast.cc#80

SDK 対応状況

要望はそれぞれの Discord チャンネルへお願いします

  • 最新版の JavaScript SDK

    • 対応済みです

  • 最新版の iOS SDK

    • 配信は VP8 のみ対応済みです

    • 視聴は H.264 と VP8 に対応済みです

  • 最新版の Android SDK

    • 配信は VP8 のみ対応済みです

    • 視聴は H.264 と VP8 に対応済みです

  • 最新版の Unity SDK

    • 配信は対応していません

    • 視聴は H.264 と VP8 に対応済みです

配信ブラウザの対応状況

Firefox は配信に対応していません

配信側は Chrome と Edge と Safari の最新バージョンに対応しております。

視聴ブラウザの対応状況

視聴側は Chrome 、 Safari 、 Firefox 、Edge の最新バージョンに対応しております。

映像コーデック

配信時に利用可能な映像コーデックは VP8 と H.264 です。

警告

H.264 での利用は不安定な上、パケロスや遅延に弱すぎるためおすすめしません

非対応機能

以下はすべて今後対応予定です

  • RTX 機能には対応しておりません

  • ULPFEC 機能には対応しておりません

映像の優先度

サイマルキャストでは 1 つのクライアントから同じ映像を複数のエンコードで映像を配信することが可能です。

Sora では 1 つのクライアントから最大 3 種類のエンコードで映像を受信する仕組みが入っています。 この 3 種類の映像のそれぞれに r0 / r1 / r2 の 3 つの値を定義しています。 この値は rid (RTP Stream Identifier) と呼ばれています。

配信継続の優先度は r0 > r1 > r2 です。

例えば、回線が不安定だったりマシンの負荷が高かった場合、rid が r2 の映像の配信が最初に停止します。 さらに配信状況が悪化した場合は rid が r1 の映像の配信が停止します。 r0 の映像は必ず配信されます。

映像の種類のデフォルト

Sora ではサイマルキャストで配信する映像の種類にデフォルト値を設定しています。

[
    {"rid": "r0", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 4.0},
    {"rid": "r1", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0},
    {"rid": "r2", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 1.0}
]

r0

rid が r0 の場合は通常の解像度から解像度(一辺) が 1/4 になるようなエンコードがされるように設定されています。

r1

rid が r1 の場合は通常の解像度から解像度(一辺) が 1/2 になるようなエンコードがされるように設定されています。

r2

rid が r2 の場合は通常の解像度のままエンコードがされるように設定されています。

映像のエンコーディングパラメータのカスタマイズ

Sora ではサイマルキャストでの映像のエンコーディングパラメータを自由に設定することができます。

  • sora.conf のファイルで指定することで全体のサイマルキャストのエンコーディングパラメータが指定できます

  • 認証成功時に simulcast_encodings で払い出すことで個別にサイマルキャストのエンコーディングパラメータが指定できます

sora.conf でファイル指定

sora.conf にて simulcast_encodings_file で JSON を指定してください。

simulcast_encodings_file = etc/simulcast_encodings.json

sora.conf で指定する JSON ファイルの記述方法

[
    {"rid": "r0", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0, "maxFramerate": 5.0},
    {"rid": "r1", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0, "maxFramerate": 20.0},
    {"rid": "r2", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 1.0, "maxFramerate": 30.0}
]

認証成功時に simulcast_encodings で払い出す記述方法

{
    "allowed": true,
    "simulcast_encodings": [
        {"rid": "r0", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0, "maxFramerate": 5.0},
        {"rid": "r1", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 2.0, "maxFramerate": 20.0},
        {"rid": "r2", "active": true, "scaleResolutionDownBy": 1.0, "maxFramerate": 30.0}
    ]
}

カスタマイズの設定

配信側の利用方法

シグナリング開始時に指定が可能です。

シグナリング開始時

シグナリングの "type": "connect" 時に {"simulcast": true} を指定することで、有効になります。 映像コーデックは VP8 または H264 を選択してください。

{
    "type": "connect":,
    "role": "sendonly",
    "channel_id": "sora",
    "video": {"codec_type": "VP8"},
    "simulcast": true
}

マルチストリーム利用時にも利用可能です。

{
    "type": "connect":,
    "role": "sendonly",
    "channel_id": "sora",
    "video": {"codec_type": "VP8"},
    "multistream": true,
    "simulcast": true
}

視聴側の利用方法

シグナリング開始時に指定が可能です。

シグナリング開始時

  • シグナリング "type": "connect" 時に {"simulcast": true} を指定することで、有効になります。

  • simulcast_rid には r0 / r1 / r2 が指定可能です。

  • simulcast_rid を指定しない場合は r0 が指定されます。 この値は sora.confdefault_simulcast_rid で変更可能です。

  • 映像コーデックは VP8 または H264 を選択してください。

{
    "type": "connect":,
    "role": "recvonly",
    "channel_id": "sora",
    "video": {"codec_type": "VP8"},
    "simulcast": true,
    "simulcast_rid": "r2"
}

マルチストリーム利用時にも指定可能です。

{
    "type": "connect":,
    "role": "recvonly",
    "channel_id": "sora",
    "video": {"codec_type": "VP8"},
    "multistream": true,
    "simulcast": true,
    "simulcast_rid": "r2"
}

視聴側のストリームの変更 API

詳細は サイマルキャスト API をご確認ください